2022.8.7~10 折立~薬師岳~五色ヶ原~立山縦走

北アルプス 折立~薬師岳~五色ヶ原~立山縦走

期日:2022.8.7~10
参加者:L松尾、堤、蔦、矢沢、吉岡、佐藤
タイム
8月7日 東京駅6:16─(北陸新幹線)─8:25富山駅 8:37─(タクシー)─9:50折立登山口 10:18出発─太郎坂─12:21展望台─12:47標高1902m鞍部─14:06五光台─15:30太郎平小屋(着) 20:00消灯

折立から立山連峰への縦走は数年前からの希望コースですが何故か実行できません。今度こそはの気持ちでした。参加にあたって2ヶ月ほど前より左膝が散歩の度に痛く、山行に参加すべきか悩みましたが6月に神室連峰の長い距離を歩き、7月に北海道利尻山の標高差1700m以上を日帰りできたのだから何とかなるとの気持ちと不安の気持ちが交差していました。最悪、初日の登りで痛かったら太郎平小屋から皆様に迷惑にならないよう引き返す事も頭において参加させて頂きました。

新幹線で2時間強、富山も近くなったものだの気持ちです。富山駅前から予約していたジャンボタクシーに乗り最初は富山平野、途中から山岳道路を1時間20分 折立登山口までは遠く感じました。

折立登山口は重要な北アルプス登山口の一つ、大勢の登山客で溢れていました。休憩所で準備をすませ出発しました。

いきなりの太郎坂の2時間の急登です。元気な皆さんの声を聞いて励まされ、堤さんの後をついて急登を歩いているうちに膝が痛かったこともすっかり忘れていました。なんだ痛くない!!
樹林帯の急登を終えると太郎平小屋まで長く緩やかな広々とした尾根を進みました。残念ながら薬師岳は雲の中でした。

太郎平小屋に近づくにつれニッコウキスゲの群落があちこちにありました。
小屋に到着後はのんびり小屋の前で姿を現した薬師岳を見ながらのんびりと過ごしました。

しかしながら大きな問題点が太郎平小屋にありました。
インターネットの小屋紹介ではコロナ対策は十分に行っていると謳っていましたが実際は4.5畳に小さな板の間が付いた狭い部屋になんと6名も押し込んだのです。6名の布団を敷けず、私は押し入れに布団を引いて寝ました。夕飯は小さい薄いハンバーグと形だけのおかずを並べた貧相なものでした。北アルプスには良い小屋が沢山できたのに儲け主義の最悪の小屋でした。

8月8日 4:00起床 太郎平小屋(発)5:05─5:25薬師峠トイレ5:40─6:56薬師平─7:48薬師小屋─8:34愛知大遭難碑─9:00薬師岳山頂9:20─10:20北薬師岳10:40─10:25 2832mピーク11:40─12:40間山コーヒー休憩13:05─14:20スゴ乗越小屋(着) 19:30消灯
ここからは薬師岳が覆いかぶさるように聳えています。歩き易いジグザクのザレ場を登りました。

途中、山岳耐久レースの参加者に応援エールをしながら薬師岳を目指しました。薬師岳山頂の神社に礼をした後。

北薬師岳に向かいますが、道は岩だらけのアップダウンが続き、昭文社のガイドでは30分ですが倍の1時間を要しました。南から見る薬師岳は穏やかで雄大ですが薬師岳北部は岩稜帯が続き、穂高連峰のような雰囲気です。

北薬師岳を更に岩稜歩きを続け、岩と岩を乗り越え漸く這松の緩やかな尾根に変わると間山の緩やかな山頂です。

間山山頂でコーヒでくつろぎ、今日のゴールのスゴ乗越小屋に着きました。

小屋から見る明日のコースのスゴノ頭や越中沢岳が圧倒的な高さに見え、皆 明日はあそこを登るんだと叫んでいました。そして後立山連峰と赤牛岳の長い稜線にいつかチャレンジしたいとの気持ちが沸きました。

スゴ乗越小屋は狭いですが上下2段になっており私達は下の段に6人が並んで寝ました。狭いながらも昨日の太郎平小屋に比べれば良かったです。夕食はハムにチーズを挟んだハムカツを半分にした全くボリュームに欠けたものでした。

ここまでの山行報告は私佐藤の担当でした。あの痛かった左膝は山に入ってすっかり痛みが引き、4日間の山行中に膝に違和感は全くなく、そして東京に戻ってからも快調です。あの長引いた膝の違和感は4日間の山行ですっかり良くなっていました。何だったのでしょうか。

山行3~4日目の山行報告は蔦さんにバトンを渡します。(8/7~8/8 記・佐藤)

8月9日
4:00起床 スゴ乗越小屋(発)5:08─6:00スゴ乗越─7:11スゴノ頭─9:13越中沢岳山頂9:40─10:30中沢乗越─11:52鳶山コーヒータイム12:20─五色ヶ原を散策しながら下る─13:10五色ヶ原山荘  19:50消灯

スゴ乗越小屋も昨日は満員。4:00起床、5:00小屋立ちで3日目が始まった。雲が多いが、ガスもなく、シラビソの中の急な下りを130mほど下りルートの中で最も低い鞍部・スゴ乗越に着く。

休憩もそこそこに眼前に立ちはだかるスゴの頭を見上げながら西斜面を巻いて250mの急登を登る。

スゴの頭からはまた、更なる急登をひたすら上り越中沢岳へ。登って下り、また登り返す・・・の繰り返しとザレた登山道、

ガレた岩場の登山道が続くが、登山道脇や岩陰、斜面には、ハクサンイチゲ、チングルマ、ハクサンフウロウ、コバイケイソウ、リンドウ、イワギキョウ等が疲れを癒してくれる。

そして、越中沢岳頂上に到着。これまで歩いてきた北薬師からの登山道、薬師岳の広大なカール・・・更に北アルプスの山々と360度の眺望を楽しむ。

天空の花園・五色が原まであと一山・・・だが、甘かった。緩やかな西斜面が広がる越中沢乗り越えを経たらまた急登が・・・鳶山に着く。疲れた!佐藤さんが、甘いカフェラテをふるまってくれる。気を新たに鳶山を東に巻いて五色ヶ原へ。

広々とした原っぱは、どこを見ても満開のチングルマをはじめコバイケイソウ、ミヤマフウロウなどの花畑で、その真ん中に建つ五色が原山荘は、快適そのものだった。五色が原の夏の花・クロユリとハクサン小桜は先週初めで終わってしまったと小屋の人が残念そうに話してくれた。残念・・・立山のハクサンコザクラはここでしか見られないと知る。

8月10日
4:00起床 五色ヶ原山荘(発)5:06─5:46ザラ峠─7:14獅子岳─7:52獅子岳と鬼岳の鞍部─8:41鬼岳の東─9:30竜王岳を巻き富山大学測候所があり浄土山との分岐─10:06一ノ越─10:53室堂山荘─11:10室堂ターミナル(着) レストランで食事後自由行動 室堂ターミナル14:30(発)─16:40富山駅 17:07─(北陸新幹線)─19:20東京駅

昨晩まで晴れていた空が、今日は、全く見えず、小屋はすっぽりと霧に覆われていた。お花畑も何も見えず、濡れた木道を黙々と最後の小屋を後にする。ザラ峠までザレた登山道を下るが風が強く、寒い。霧が少しずつ風で飛ばされ視界が少しづつ広がる。
鬼岳の東面をトラバースし雪渓の端を渡り、梯子を登る。鬼岳・龍王岳鞍部から急登し、浄土山との分岐で富山大の研究所が突然現れる。ほどなくして一の越に到着。山荘前は、視界はほとんどなく、話声、気配で人の多さを感じる。
ここからは、立山登山道。観光客、登山者が次々に列をなして登ってくる。登山道が広いのですれ違う登山者・観光客も気にならない。登山道まわりのお花畑やハイマツの中でライチョウ親子を見かける。そして、室堂山荘前に到着。長い、長い、厳しい4日間の縦走がとうとう終わった。

終始先頭を歩き山々の詳細な案内をしてくれた堤さんと佐藤さん、2人の背中を見ながら頑張りをもらった4日間でした。厳しい、楽しい4日間、リーダー・松尾さんはじめ皆さんに感謝です。(8/9~8/10 記・蔦)

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