2022.7.1~2 木曽駒ヶ岳・宝剣岳

木曽駒ヶ岳・宝剣岳山行記録

[山行日] 2022. 7月1日(金)~2日(土)
[参加者] L関山(記)、SL三戸、蔦、矢沢
[アクセス]
[往路7/1] バスタ新宿(7:35発)—<高速バス>—駒ヶ根バスターミナル(11:25着)・・・<徒歩>・・・駒ヶ根駅(12:00発)—<バス>—(12:45着)しらび平/乗換(13:00発)—<ロープエウェイ>—千畳敷(13:07着)
[往路7/2] 千畳敷(10:22発) —<ロープエウェイ>—(10:29着)しらび平/乗換(10:50発)—<バス>—(11:35着)菅の台【入浴・昼食・乾杯】(13:50発)— <バス>—(14:20)すずらん通り(駒ヶ根バスターミナル前)・・・<徒歩>・・・駒ヶ根バスターミナル(15:00発)—<高速バス>—バスタ新宿(渋滞で予定より1時間ほど遅れて20:00頃着きました)
[行 程]
1日目(7/1) 千畳敷(13:55)・・・駒ヶ岳神社・・・八丁坂分岐・・・(14:40)オットセイ岩・・・(15:00)乗越浄土・・・(15:10)宝剣山荘(泊)・・・
2日目(7/2) 宝剣山荘(6:00)・・・天狗荘・・・(6:30)中岳(6:35)・・・(6:40)駒ヶ岳頂上山荘/テント場・・・(7:00)木曽駒ヶ岳山頂(7:20)・・・(7:30)駒ヶ岳頂上山荘・・・(7:45)中岳・・・天狗荘・・・(7:55)宝剣山荘(8:05)・・・(8:25)宝剣岳(8:30)・・・宝剣山荘・・・乗越浄土・・・八丁坂分岐・・・(9:50)剣ケ池(9:55)・・・(10:05)千畳敷

[記 録]
中央アルプスに足を踏み入れるのはこの山行が初めてです。標高2612mの千畳敷までロープウェイで一気に登ることができ、山頂を目指さずとも宝剣岳の岩肌の真下に広がる千畳敷カールの雄大で美しい景色と高山植物を求めて全国から多くの登山者や老若男女の観光客が訪れます。こうした人気のある山を混雑を避けていつ登るかで悩んだが、時期尚早と思われたが7/1(金)-2(土)の平日に行くことを早い時期から決めていました。しかし、天気、残雪の有無、高山植物の開花時期、高山病に罹患しないかなどに不安がありましたが、それぞれの不安事項を下記のように対応して挑戦することにしました。
[天気] 6/27までの予報では傘マークが散見されたが、6/28以降の予報では傘マークが取れ、予想天気図では前線が消滅していました。梅雨明けが早まったことで太平洋高気圧の勢力が強まってくるようで、天気はどうにか持ってくれると判断しました。
[残雪] 6/27までの千畳敷ライブカメラには、ずーと天気が悪い日が続いていたので雨つぶや濃霧の画像が映し出されていて、千畳敷カールや周辺の山容の状況をうかがい知ることはできませんでした。この間は宝剣山荘ブログだけがたよりでしたが毎日発信されることは無く、「千畳敷からオットセイ岩までの区間には雪渓が残っているので、軽アイゼンで対応できるでしょう。それから上と稜線は夏道です」と発信され、山岳画像は添付されていません。しかし、ライブカメラは6/28以降は晴天下の雄大な千畳敷カールが映し出されるようになりました。又、6/28以降からのブログは毎日発信されるようになり、合わせてスタッフによる周辺山容の晴天画像が添付されるようになりました。電話で千畳敷から極楽平までの残雪状況を聞くと、まだ雪がしっかり残っているので、歩行にはアイゼンとピッケル、ヘルメットの冬山装備が必携ですとのことでした。→そこで、1日目の千畳敷→宝剣岳→宝剣山荘のルートを、千畳敷→八丁坂→乗越浄土→宝剣山荘に変更して、宝剣岳登攀を宝剣山荘⇔宝剣岳往復に縮小して挑むことにしました。
[高山植物] ブロクには「高山帯の花も咲きはじめて来ており、段々と賑やかになってまいりました。」と書かれているが、具体的な花の開花説明がなく行って見ないと分かりません。
[高山病] 登山前日は睡眠をしっかりとって、一気にロープウェイで上がった千畳敷では、昼食を取りながらゆっくり休憩をとり1時間程度滞在し、高度にある程度慣れてから歩き始めることにしました。又、歩行時は水分補給に努め脱水症や熱中症にならぬようにし、又、口すぼめ呼吸をしながらゆっくり歩いて、高山病にならないようにすることにしました。

[一日目7/1 晴れ時々曇り]
高速バスは渋滞もなく、天候にも恵まれてほぼ予定時刻に駒ヶ根バスターミナルに到着し、車窓からは千畳敷カールと宝剣岳が望めました。乗換のしらび平行バス停が分からず始発駅の駒ヶ根駅バス停まで4~5分歩きました。乗客は10名程で途中の菅の台バスセンターで多くの乗客が乗り込み、狭くうねうねと曲がった山岳道路を高度を上げながら、ロープウェイ駅のあるしらび平に4 5分程で着きました。そして、予定通りに13:00発のロープウェイに乗り、13:07に高度2612m 、気温18℃、湿度63%の千畳敷に着きました。
早速、信州駒ヶ岳神社にお参りし安全登山を祈願しましたが、周辺は小さな虫がたくさん飛んでいて、払い除けるのが大変です。煩わしさを避けて駅舎内(ホテル、レストラン、カフェ、トイレがある)のフリースペースで高度順応を兼ねてゆっくり昼食を取りました。いよいよ防虫剤を帽子のつばや襟元などにスプレーして出発です。駒ヶ岳神社の右手方向の宝剣岳の下に広がるカールのなかのお花畑を歩きます。しかし、この広大なお花畑は今まさに雪解けが終わったばかりで、存在感のあるコバイケイソウの葉を見るものの、色鮮やかな高山植物を目にすることはできず、この先が思いやられます。咲いていないのか。登山道にはほとんど残雪は無く、アイゼンの出番はありませんでした。そして、カール内の広い歩道を進むと八丁坂分岐になり、ここからが本格的な岩のゴツゴツした急峻な登山道になります。Oh my gosh! 何ということでしょう。予想だにしていなかった高山植物が咲き誇っているではありませんか。急峻な岩稜帯のわずかなスペースに白く目立つハクサンイチゲやチングルマ、黄色のミヤマキンバイやミヤマキンポウゲ、紅色のコイワカガミ、・・・などです。可憐な花々を観察しながらゆっくりと八丁坂をジグザグに、落石に注意して登ります。そして、登山路が傾斜を増し、息苦しくなったと思うのもつかの間、乗越浄土と呼ばれるなだらかな稜線上に出ました。花を観察し写真を撮りながらのゆっくり歩行でしたが、予定タイムより30分早く着きました。本日宿泊する青屋根の宝剣山荘がすぐ近くに見え、宝剣岳や中岳も近くに見えています。早速、宝剣山荘でチェックインをして、窓のある部屋に室替えしてもらい、食事までの時間を食堂でビールを呑みながら歓談しました。食後、夕焼けがきれいだというので外に出て夕暮れの景色を見て、部屋に戻ると既に蔦さんは快い寝息で熟睡していました。高山病の発症を心配していましたが、軽い頭痛程度で収まっているようです。

[二日目7/2 晴れのち曇り]
4:30山荘の前でご来光を拝み、5:30朝食、6:00荷物を山荘にデポして木曽駒ヶ岳に向けて出発しました。宝剣山荘の裏を抜けて中央アルプスの主稜線に出て、木曽駒ヶ岳までの緩やかな起伏の道を歩きます。最初のピークは中岳で、正面には駒ヶ岳が指呼の間に臨まれます。

この岩稜帯を下り頂上山荘の建つ鞍部を越えて、ひと登りすると待望の木曽駒ヶ岳の山頂です。駒ヶ岳神社に参拝し、大展望を満喫しました。乗鞍岳、槍ヶ岳、前穂・北穂・奥穂高岳、空木岳、南駒ヶ岳、美ヶ原・・・などを展望できました。
いよいよ宝剣岳に向けて下山です。来た道を宝剣山荘まで戻ります。服装調整、水分補給、トイレを済ませ出発です。宝剣岳の北側には天狗岩という巨岩がそそり立っています。岩峰の宝剣岳核心部には、足がすくむような切り立った岩場を歩行します。鎖が連続し、一瞬も気が抜けません。岩場歩きの基本である三点支持で慎重に登るとやがて山頂です。巨岩が立つ山頂は狭く、岩陰に小さな祠が祀ってありました。長居をせずに下山します。山頂直下のクサリ場トラバースは左側が谷底に深く切れ落ち、登りの時より恐怖心を煽られました。ペンキマークを辿りながら巨岩天狗岩の右傍らを過ぎると、ほどなくして宝剣山荘に着きました。パッキングし直して乗越浄土から八丁坂を下り、剣ケ池を経て千畳敷に戻りましたが、驚いたことに八丁坂は千畳敷から登山者が次から次と湧いて出てくるように混雑しました。ロープウェイは9分間隔で臨時運転をしていました。平日に来てよかったと思いながら、菅の台バス停近くの「こまくさの湯」で汗を流し、反省慰労会をして帰路につきました。

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