品川山の会”さんかくてん” WEBマガジン

2021.8.28~30 憧れの奥穂高岳(3190m)

憧れの奥穂高岳(3190m)

日 時:2021年8月28日(土)~30日(月)
参加者:福井(L)・渡辺綺(SL)・関山・高田・松尾・矢沢・三戸(記)

昨年、雨で中止となった奥穂高岳山行に今回再挑戦し、2年がかりでその夢を叶えることが出来ました。絶好の天気に恵まれ北アルプスの盟主と言われる穂高連峰の景観を充分満喫する素晴らしい山行でした。

《第1日目》快晴
7:15新宿バスターミナル―12:40上高地―13:15河童橋―14:00明神館―15:25徳澤園―16:30横尾山荘(泊)

新宿を出た高速バスは都心渋滞の為、約40分遅れて
北アルプスの玄関口上高地に着く。

バスターミナルで軽く昼食の後、本日の宿舎横尾山荘を目指す。山荘までの約3時間半、12㎞の行程は山道と言うよりは観光地の遊歩道と言った感じである。勢いよく流れる梓川沿いに左手に明神岳、屏風の頭を眺めながら途中、徳澤園にて名物のソフトクリームを頬張る。やがて到着した横尾山荘は清潔でスタッフの応対も非常に感じが良い。我々グループ専用の8人部屋2段ベッドで暫しくつろぎ、夕食後酔い覚ましに全員でテラスに出る。ロマンチックな青春時代に帰って東京では見ることの出来ない満天の星空を仰ぐ。「明日もきっと晴れるね」などと呟きながら20時消灯、初日の眠りに就く。

《第2日目》快晴
6:00横尾山荘―7:20本谷橋―8:40Sガレ―9:30涸沢ヒュッテ―11:45ザイテングラート―13:20穂高岳山荘(休息)―14:50奥穂高岳登頂―15:40穂高岳山荘(泊)

山荘にて朝食をとり外に出ると山岳ガイドの井坂道弘氏を囲んで女性陣がはしゃいでいる。記念写真を撮って朝から元気な女性陣を先頭に出発、横尾大橋を渡り樹間左方に屏風岩を望みながら本谷橋を渡った河原で一休憩する。此処からがいよいよ本格的な山道となり急坂を登って樹林帯を超えるとSガレに至る。さらに小一時間登ると氷河地形を今に伝える壮大な涸沢カールに到着。

涸沢ヒュッテのテラスから周囲を見渡すと前穂高岳、北穂高岳そしてこれから目指す奥穂高岳の峰々が圧倒的スケールで迫ってくる。
穂高連峰の大パノラマを堪能した後、涸沢小屋を経由し獅子の顔に似た獅子岩の下を大きく左方に折れ、ザイテングラート取付点に向かう。アルプス登山ガイドブックに「奥穂高岳へのメインルートで初心者にはこのルートがおすすめ」と記載されており、少し安心していたがこの岩尾根の鎖場、ハシゴの続く急登は出発から約6時間歩いてきたわが身には相当きつく感じられる。

「ホタカ小屋20分」の白ペンキ印に励まされ、ようやく13時20分白出のコルにある穂高岳山荘に辿り着く。

普通、宿泊小屋に着けばその日は終わりだが本山行はこれからが本番の奥穂高岳登頂である。山荘にて小一時間休憩とデポ準備の後、防寒用の雨具を着用、ヘルメットの緒を締め直して気持ち新たに山頂を目指す。山荘から最初の15分が要注意とあるが、すぐに急なハシゴと鎖が続き否が応でも緊張感が増す中、約40分で穂高連峰の主峰、奥穂高岳山頂に到達する。

夕刻近い15時頃にも拘わらず雲少なく青空が拡がり、西穂高岳につながる刺々しいジャンダルムや槍ヶ岳、笠ヶ岳、常念岳等の北アルプスの峰々が展望できる。

穂高神社の山宮前で記念撮影し慎重に山荘まで下山、全員ハイタッチで登頂成功を祝す。山荘は日曜日泊にも拘らず結構込み合っており16人相部屋にて20時には2日目就寝となった。

《第3日目》曇りのち晴れ
5:20穂高岳山荘―6:30ザイテングラート―8:00涸沢ヒュッテ―8:30Sガレ―9:20本谷橋―10:30横尾山荘―11:50徳澤園―13:20小梨平(入浴)―14:40五千尺ホテル(食)―16:10上高地バスー新宿
朝食は弁当にしてもらい長丁場に備え早々に穂高岳山荘を出発する。濃い曇空で周りの景色は良く見えないが麓付近は何となく明るい。ザイテングラート下山中、小雨が降ってきたが涸沢に着く頃には止んでいた。
涸沢ヒュッテのテラスで朝食弁当を食べ下山を急ぐ。出発から約5時間かけ横尾山荘に戻り、一昨日同様徳澤園にてソフトクリームで力を付ける。小梨平の浴場が14時迄とのことで12㎞の散策道を駆けるように足を進め漸く13時20分に浴場に到着、3日間の汗をサッパリと流すことが出来た。あとは各々頑張った自分へのご褒美として五千尺ホテルでプチ贅沢目の食事とビールを楽しんだ後、上高地より高速バスにて帰京、予定通りの21時過ぎに新宿に到着、お互いの無事に感謝しつつ帰宅の途に就いた。(L)の福井さんはじめ参加のみなさま、本当に楽しく思い出深い山行を有難うございました。

【感想:関山】
登山の楽しみは、山そのものの魅力や天候によっても大きく左右されるが、それ以上に大切なことはこうした仲間たちと山行を通して、苦しいことや過酷な局面を乗り越えて成し遂げて得た喜びや感動を共感することだと思う。
2年越しに実現できたこの奥穂高岳山行では、長いアクセスと急峻な岩稜帯の登りが連続する奥穂高岳の大きさと向き合ったぼくたちは、同じように大きな喜びと感動を共感することができた。チームプレーにも感謝したい。
そうして、この一大イベント山行では、事前のトレーニング山行に参加者以外の人も加わって、いろいろと助言をしてくれたり、大丈夫と言って背中を押して送り出してくれたり、無事に登攀を成就できれば喜んでくれたり、人の痛みを自分の痛みと感じ、人の喜びを自分の喜びと感じてくれる、そんな豊かな心を持った人たちに大きなパワーをもらった。そして更に、その人たちは新しい会員にも、ぼくの新人の時のように“一緒に行きませんか”と優しく声掛けをして、山行に誘ってくれています。これまでも、そしてこれからも、いつまでも心を許せる仲間と一緒に多くの山行を楽しんでまいりたいと思う。

・登頂を届ける秋のLINEかな    ・奥穂路やザイテングラート天高し
・穂高岳霧の匂いの濃きところ    ・秋穂高空化粧(ケワイ)するクラゲ雲

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