品川山の会”さんかくてん” WEBマガジン

2019.4.27~30 笈ヶ岳(おいずるがたけ)1841m

笈ヶ岳(おいずるがたけ)1841m
――石川・岐阜・富山の県境――

山域:両白山地(主峰は白山2702m)
日時:2019 年4 月27 日(土)~30 日(火)
メンバー:桑村ほか5 人
タイム
28 日(日) 0815 駐車場→1300 山毛欅尾山1365m→1640 幕営地1419m
29 日(月) 0805 幕営地→1030 冬瓜山1628m→1120 シリタカ山1699m→1310笈ヶ岳→トラバース道→1700 尾根道合流→1800 幕営地
30 日(火) 0525 幕営地→0815 山毛欅尾山→1135 駐車場

長年憧れていたが、遠くてなかなか実現できなかった笈ヶ岳を、GW の10 連休前半にトレースすることができた。ワンデイの記録もあるが、遠方で初見(かつ弱小高齢P)の私たちは、移動に1 日+山中2 泊で、もちろん定着、ピストンの計画(石川側から)。

かつて20 年ほど前のGW(この頃は、登山口から積雪があったでしょうね)には、我が会でも縦走している。L 堤、SL 蓬生ほか6 人P で、富山側からのJR 城端(じょうはな)駅SB>桂湖>大笠山>笈ヶ岳>冬瓜平(かもうりだいら)幕>山毛欅尾(ぶなお)山>一里野温泉という今はもうできそうもないルートだ。

でも、ロートルには笈ヶ岳登頂に次ぐ二つ目の楽しみもある(負け惜しみかな?)。美味しい食事とお酒、そして会話(歌を忘れた!)のとっても素敵なテント生活。「食料とお酒とそれらの経費は軽量化しない」というコンセプトなのだ。メニューは、スペシャル海鮮手巻き寿司、デラックスおうどん、天下のアヒージョ、ウルトラアヒージョ雑炊という超豪華メニュー。
笈ヶ岳は3 県の境にあり、堤P の富山側から大笠山経由、岐阜側から三方岩岳(さんぽういわだけ)経由と今回の私たちの石川側からのそれぞれにルートがある。最近は人気の山らしく、特に石川側からの入山が多く、山毛欅尾山を経由せずに冬瓜山の稜線に取りつくルートがよく踏まれている(下山時にこちらに引き込まれてしまった)。

27日 初日は、東京を朝出発して、夕方に登山口近くの道の駅・瀬女(せな)で仮眠。

28日は、中宮発電所貯水池の導水管横の急な階段を上って山毛欅尾山1365mへ。山名の通りブナの山であった。途中にはカタクリの群生地があり、見事な群落を目にすることができた。カタクリと野鳥を目的に日帰りの三重HC の男女5 人と会う(ヤマレコ にカタクリの素敵な写真をアップ)。1200mあたりでやっと雪が出てきたが、その後も幕営地まではヤブと雪のミックス。

笈ヶ岳は登山道のない山で、無雪期は激ヤブ、厳冬期は豪雪。というわけで春山、残雪期の山となる。寡雪の近年は3 月下旬から4 月上旬が適期だろうが、道路の開通が不明な上にメンバーの休暇が難しく、おのずとGW になってしまい、ヤブ漕ぎとなる次第。天気は明日の登頂日までは持ちそうだ。

1418mポコの手前に幕。少し先に単独男性と男性2 人P の2張。宴たけなわのテントも夜が更けて、静寂の雪山に包まれていく。

29日 登頂日は曇り。
尾根通しに冬瓜山、シリタカ山とピークを踏んで進む。ぜいたくな眺望を得られ、白山連峰が目の前に大きく白く輝く(まだ踏みもみずだが)。

北アルプスまでもが見通せる(が、同定がイマイチだ)。私は郷里が日本海側なので、日本海が見えて感激! 嬉しかった。さえぎるものもない見事な眺めの中を一路、笊ヶ岳へと。

しかし、まあ、アップダウンのある尾根だこと。雪で歩きやすいが、累積標高はかなりだろう。足回りは、ワカンは車にデポ。ヤブの出てくる間はツボ。雪原になってからも上り下りとも稜線ではアイゼンは使わなかった。

帰路は巻き道を通るかみんなで検討したが、いずれの巻道も等高線は密なので、往路の稜線で戻る予定としていた。県境分岐手前の大岩を左に巻いていると、ナント、朝、冬瓜山手前で出会った単独の年配男性が、谷に向かって下りていくではないか! 目をこらすと、その数メートル上部(北側)にも別のトレースが1 本、はっきりと見える。ここから下ることができるのだ!

県境尾根に出ると、広大な両白山地の真っ只中。白銀の山々を眺めながら目の前の小笈を超えると、念願の笈ヶ岳が雄姿を見せる。雪が飛ばされ地面が出ていて、ダケカンバやチシマザサに囲まれた狭い山頂には、3 県の境に三等三角点が置かれていた。

稜線からも先ほどの単独男性のトレースを目視することができたので、帰路はトラバースとする。ラッキー! しかし、雪の斜面を横断するのは雪崩のリスクがある。セオリーに反しているかなと思いながらも、デブリも見られず、気温の急激な変化もなかったので…。ツボで安定して歩ける雪質だが、おおよそ目視できたとはいえ先行き不明のトラバースだ、アイゼンを装着する。トップは神経を使っただろうが、私は最後尾(つまり7 番目)、楽チンだった。踏み跡は、稜線と巻道の北側を見事なルーファイで進んでいる。「初見じゃないよなあ」「上手いなあ」と思いながら、すべて使わせてもらった。

トレースは、冬瓜平を過ぎて稜線に上がった。ホッとしてアイゼンを外し、幕営地へと駆け下りる。油断したら、案の定、南下する尾根に入っていた。いま一番多く歩かれているルートのようで、踏み跡はしっかり、赤布もバッチリ。登り返して、再び駆け下りる。

下山日は雨の予報、ビショビショ、ドロドロを覚悟していたのだが、早まって夜半に豪雨。

30日 最終日も曇りと恵まれた。温泉は、金沢工業大学・白山麓キャンパスにある「比咩(ひめ)の湯」に立ち寄った。

自分たちに見合ったたっぷりの時間を見込んだ計画とメンバーと天候のおかげで、温めていた山に行くことが可能となった。年々、体力もバランスも衰えていくが、まだもう少し憧れの山を続けたいものだ。(桑村)

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