品川山の会”さんかくてん” WEBマガジン

花ごよみNo58~No69(2017年)

花ごよみNo.69  雪割草と片栗(ユキワリソウとカタクリ)

ユキワリソウ
早春の4月の上旬の山行(角田山)で撮りました。この時は、天気も良く平日でしたが多くの登山者(高齢者)で、山は賑わっていました。特にこの時期は、雪割草が咲き誇り、カタクリの群生も併せて見ることができました。
雪割草は、サクラソウ科、サクラソウ属の多年草,高山植物で日本全土の亜高山帯から高山帯に自生する。新潟県では「県の草花」に指定されている。
◆雪割草の名前の由来
樹木が多く生える、やや湿った急斜面などに生息し、強い日差しが当たらない場所を好む。
「雪割草(ゆきわりそう)」、名前はこの植物が早春に咲きまだ雪が残っている季節に、その雪を割るようにして地面から伸ばした茎の先に、白色の小さな花を咲かせることにちなんでつけられた。また雪割草は、同じ仲間の植物のミスミソウやスハマソウの総称としても使われているとの事です。
雪割草の花言葉~www.kami-chan.netから抜粋
カタクリ
◆カタクリの名前の由来
一方、カタクリは古く「かたかご(籠を傾けたように咲くことなど語源には諸説あり)」と呼ばれ、それが転じて「かたくり」になったともいわれます。
英語では和名と同じ「katakuri」や「Dog tooth violet (犬歯のスミレ)」と呼ばれます。
このような時期に、ふたつの花を鑑賞できたことは、ラッキーでした。私はあまり花に興味はありませんでしたけど、これを機会に、また花咲く山に行きたくなりました。
(2017.12,上野:文)

花ごよみNo.68  高嶺びらんじ(タカネビランジ)

タカネビランジ
今年の夏、8月に南アルプス鳳凰三山で出逢った可憐なお花たちです。砂礫と大岩の間にけなげに咲く姿に感動して何回もシャッターを押しました。
【特徴】ナデシコ科。
南アルプス高山帯の主に花崗岩帯に多く見られる小型の高山植物です。春に芽を出し、赤みを帯びた小さな葉を茂らせ、夏に5弁の赤桃色の花を咲かせます。草丈は5~15㎝、開花時期は7月~8月です。
タカネビランジ
タカネビランジ
タカネビランジ
写真は、順に「砂礫の中で」「大きな岩の下で佇むように」「大きな岩の割目から強く可憐に」「イワギキョウと仲良く共生」。
(2017.11,渡辺綺:文)

花ごよみNo.67  薄(ススキ)

ススキ
今年の9月、尾瀬集中山行が雨で中止になりましたが、桧枝岐に出かけてみました。
ところが、桧枝岐では雨に降られることもなく秋の気配を感じる散策が出来ました。
桧枝岐に向かうバスに揺られていると、道の両側にススキの原とコスモスがきれいでした。ススキなのかオギなのかははっきりわかりませんでしたが、私はこの植物を見ると茅葺屋根だった実家を思い出し、郷愁を感じるのです。
屋根の葺き替え作業が大変だった思い出が有ります。
ススキ
写真は、桧枝岐村にて。
【ススキ】平地や山地の日当たりのよいところに生える多年草。秋の七草の一つ。高さ1~1.5m、茎の頂に長さ20~30㎝の大きな花穂をつける。別名のカヤはこの葉で屋根を葺いたことから刈屋根の意味という。主婦の友社持ち歩き図鑑身近な野草、雑草より。
(2017.10,和久井君:文)

花ごよみNo.66  竜胆と山辣韭(リンドウとヤマラッキョウ)

リンドウ
9月に入ると風が変わり、空が高くなり、街路樹の袂で彼岸花がニョキッ・ニョキッと芽を伸ばし、彼岸入りに合わせて正直に咲き初めました。それでは、山の様子は?徳島の友達からFacebookで剣山の「秋の花」が届きましたので紹介します。
リンドウ(竜胆):秋花の代表。天候の良い時にだけ花を咲かせ、雨や曇り夜には花を閉じる性質があります。かつては、水田周辺の草地等に、たくさん自生していたそうです。リンドウの根っこは苦くてまるで『竜の胆』のようだと例えられ、そこから竜胆(リンドウ)と呼ばれるようになったそうです。
ヤマラッキョウ
ヤマラッキョウ(山辣韭):湿原に自生する山野草です。秋になるとピンク色をした花を咲かせます。他のラッキョウと比べ雄しべが長いのと湿地を好むのが特徴です。摘むとニラのようなにおいがします。
秋の七草  萩(ハギ)・薄(ススキ)・桔梗(キキョウ)・撫子(ナデシコ)・葛(クズ)・藤袴(フジバカマ)・女郎花(オミナエシ)
秋のお彼岸に供えるのは、秋を代表する花の「萩」にちなんで「萩餅」→「御萩餅」 →「御萩(おはぎ)」
そして、春のお彼岸に供えるのは、春を代表する花の「牡丹(ぼたん)」にちなんで「牡丹餅」→「ぼたんもち」→「ぼたもち」
(2017.9,吉田:文)

花ごよみNo.65  深山霧島(ミヤマキリシマ)

ミヤマキリシマ
九州各地の高山に自生するツツジの一種で少し小ぶりだが色はピンクで、時期になると群生し山全体がピンクになるとのこと。
ミヤマキリシマ
九州出身の方からミヤマキリシマの話を伺い、いつかピンクに染まった山を見たいとずっと思っていたら、2014年にさんかくてんでミヤマキリシマの時期に九重連山に行く機会が訪れました。北アルプスの高山植物はどちらかと言えば黄色または白色の花が多く可憐な感じで癒される~という感じですが、ミヤマキリシマは群生していて出会った瞬間ウワァー凄いと叫び声を上げたくなる感じです。
ミヤマキリシマ
今年は念願だった本場の霧島にミヤマキリシマを観に行ってきました。何年か前の新燃岳の噴火の影響で群生は少なくなっていましたが、それでも所々に群生するピンクの花に感動しました。
(2017.8,松尾:文)

花ごよみNo.64  黄蓮華升麻(キレンゲショウマ)

キレンゲショウマ
宮尾登美子さんの小説、徳島県剣山(1955m)を舞台にした『天涯の花』で紹介された『キレンゲショウマ』を兼ねてより一度見てみたいと思っていました。
♪=*^-^*=チャンス到来=*^-^*=♪
キレンゲショウマ
昨年(平成28年)8月に母校(愛媛県新居浜市立中萩中学校)の同期会があり、中学校時代の親友夫婦(徳島市在住)の案内で『キレンゲショウマ』に会いに行きました。毎年『キレンゲショウマ』が咲く頃は、見物人が数珠なりとの事。
少々時期外れで咲いているかどうか不安でしたが、十分楽しむ事が出来ました。
テキサスゲート(人は通れるが、鹿は通れない橋)を渡ると斜面に群生する『キレンゲショウマ』!!
大人の手のひらもあるような大きな葉っぱからスーっと伸びた軸から、黄色い花がパラっ・パラっと下向きに咲いていました。
「アラ!次期が遅くて、しぼみかけているのかしら?」
「まさか、咲き初め??」
「これが咲いている形ヨ」(^▽^)/
「ラッパの形に咲くのが特徴ヨ」
半日陰に咲く黄色い花。このキレンゲショウマが、美しい群生地のままで保存される事を願いたい。
キレンゲショウマ
写真1:筒状の黄色い花を数輪斜め下向きに数輪つける
写真2:斜面に群生するキレンゲショウマ
写真3:『天涯の花』の記念碑。宮尾登美子さん自筆。『さわやかな月光の花は凛として気高い』
【キレンゲショウマ】ユキノシタ科
紀伊半島、四国山地、九州山地などの限られた地域。ブナ林の中や湿った石灰岩地。多年草、花弁は5弁。肉厚。7~8月。80~120㎝。
名前の由来はレンゲショウマ(蓮華升麻)に似た花という事ですが、実際にはあまり似ていません。
(2017.7,吉田:文)

花ごよみNo.63  岩蓮華(イワレンゲ)

イワレンゲ
5月12日より北陸に旅行に行ってきました。この旅行中に『花暦』の題材が見つかると良いなーと思いながら景色を楽しみました。
イワレンゲ
最終日、五箇山の集落を散歩していますと、真っ白い花が斜面に広がって咲いていました。これだ!と思いカメラに収めました。さて、名前は?
通りかかりの人に尋ねると「ニンジン草」との事。よーく見ると葉っぱがニンジンの葉に似ていました。「これで良し」と集落に戻りましたら、案内所に職員が居ましたので、「何か珍しい花はありませんか?」と尋ねましたら『イワレンゲ』を紹介してくれました。彼が言うには「イワレンゲは五箇山に生息しちょうど今頃、多肉植物のような葉が芽吹き、形が蓮(ハス)の花に似て、花より価値があり、この五箇山から移植しても栽培は厳しい」と少々自負気味にスマホの写真を見せながら説明してくれました。早速、彼が教えてくれた場所に行ってみました。大きな岩の苔からポツリポツリと蓮の花のような『イワレンゲ』を見つけました。深い雪に埋もれ、雪が解け、やっと新芽を出した葉っぱはふっくらとして赤ちゃんの指のようでした。
写真1:この岩に咲いていました。
写真2:蓮華に似た新芽(直径5㎝位)。
写真3:おまけになったニンジン草の小道。
イワレンゲ
【イワレンゲ】ベンケイソウ科。葉は多肉状態。岩の上に生える。わらぶき屋根の上に生えることもある。秋9~11月頃に花茎をにょきっと伸ばして開花
(2017.6,吉田:文)

花ごよみNo.62  谷川岳のブナ林(ぶなもやし~)(ブナ)

ブナ
平成28年4月後半、土合駅から谷川岳の旧道を歩いた。
旧道の周りは巨木(?)の原生林、雪解けのころには、日一日と劇的に周りの風景が変わっていく。旧道の路肩、残雪の無くなったブナの木の周りや日当たりのよいところからどんどん芽吹いている。
ブナ
昨年はブナの実が豊作。秋、地面いっぱいに落ちたブナの実で山の動物たちに食べられなかった幸運な種子がこうして発芽しました。一見平和そうに見えるブナ林の中でも激しい生存競争が繰り広げられているのです。これからは日光を求めての更に厳しい生存競争が繰り広げられる。「この子たちの中の、何本が大きく育つのだろうか」
ブナ
ブナ林の「ブナもやし」、”ブナもやし”という言葉を聞いて、何のことか理解出来ますか???。ブナの実から発芽した稚芽を ”もやし” に見立てているのです。調理して食べる事が出来るようです。今度試食してみたいものです。
ブナ
写真は、谷川岳の発芽した稚芽「ブナもやし」と、その後、九州人吉で芽吹いたブナ(約30㎝)です。
(2017.5,横山:文)

花ごよみNo.61  イワタバコ(岩煙草)

イワタバコ
昨年の夏、奥多摩の越沢の岩場の帰り道で出会いました。湿った薄暗い岩肌の隙間にスポットライトを当てたようにたった一輪、その花は咲いていました。同行者から『イワタバコ』と、教えてもらいました。その後、高尾山に咲いていると聞き、訪ねて見ましたが、出会うことは出来ませんでした。葉っぱが煙草の葉に似ているのでこの名前になったそうです。
イワタバコ
【イワタバコ(岩煙草)】イワタバコ科の多年草。湿った岩壁に着生する。花は美しいので山草として栽培される。また、若葉が食用に出来ることから別名イワヂシャともいう。
(2017.4,渡邉(美):文)

花ごよみNo.60  ヒノキゴケ(檜苔)

ヒノキゴケ
昨年9月屋久島縦走ツアーに参加しました。月に35日雨と言われる当地には、珍しく晴天続きでした。ガイドが東大出身、屋久島出身の二人で地学や生物の講義を聴きながらの山行でした。
屋久島は苔の島、最も美しいのは、島北部の白谷雲水峡です。もののけ姫の世界です。
ここでよく見かけるのが、ヒノキ苔です。沢沿いや花崗岩の腐植土の上にはえます。手触りがよいのです。まるで猫の背中をなでるようです。いたちのシッポと言う人も、います。茎が中ほどからまがりシッポのように垂れ下がっているのです。園芸種が、多く出回っているので手軽に楽しめるようです。
ヒノキゴケ
手触りを屋久島で、勧められたのは、ウイルソン株でした。今でも感覚が残っています。
屋久島で驚いたことは、トイレ環境がすばらしく整っていたことです。もちろん自然にとってです。携帯トイレブースがあるので、各自携帯トイレを用意し、もちかえります。この厳しさで、苔を守り自然環境を保持してほしいです。
(2017.3,今岡:文)

花ごよみNo.59  レンゲショウマ(蓮華升麻)

レンゲショウマ
レンゲショウマの群生地として有名な東京御岳山で8月に撮りました。
蕾はボンボリのようなかわいらしい。森の妖精と呼ばれ、一度みたら虜になる人も多いとか。開花するそのさまは、名前のごとく蓮に似て凛として高貴な感じがします。
下向きに咲くので、下から見上げるように捻じれた姿勢のカメラマンでいっぱいでした。
レンゲショウマ
【レンゲショウマ】花が蓮に、葉がサラシナショウマ(晒菜升麻)に似ているので、レンゲショウマ(蓮華升麻)の名がつけられた。高さは80cm程度、丸い蕾をつける。赤みを帯びた光沢のある薄紫の上品で気品あふれる花が、様々な方向を向いて咲く。花の直径は4cmほど。ガクも花弁も共に花弁状に見える。本州(東北南部~近畿)の太平洋岸の温帯域に分布、山地から深山のかけての湿気のある林下に生える。複数の地域で絶滅危惧種に指定されているとの事(Wikipediaより抜粋引用しました)。
(2017.2,安達:文)

花ごよみNo.58  クワ(桑)

クワ
小学校では中学年で、蚕の飼育について学習するようです。金子家ではお兄ちゃんが夏休み前に小さな蚕を5匹持ち帰ってきました。小学校の庭には1本の桑の木があって、2日に一度のペースでせっせと学校から葉を運び、蚕のためにエサやりをすることが日課になりました。その蚕ちゃんたちは繭を作り、その後蛾になって卵を産み、子孫が大繁栄。多数の蚕ちゃんのお世話は益々大変に。今年の夏は思いがけず昔の養蚕家の苦労を体験することになってしまいました。私はいろいろと養蚕について学習し、シルク博士になりました。できた繭は、糸にするかどうか悩みましたが、自作のお正月飾りにつくりかえました。
クワ
このような貴重な体験もあり、去年から桑の木がとても身近な存在になりました。桑の花はあまり目立たない白い花です。小学校の桑の実はこどもたちが休み時間に味見したりもするそうです。赤黒い実ですが甘くておいしい。山でもたまに見かけますよね。
(2017.1,金子:文)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です