2018.7.14~16 表大雪山縦走ならず

表大雪山縦走ならず

期日:2018.7.14~16
参加者:L佐藤、SL堤、福井。松平、松尾、安達、上野、得津(記)
タイム:
7月13日 佐藤、松平、堤、福井は各々で旭川市に集合、駅近くの神楽岡公園でテント【泊】
得津は旭川市内ビジネスホテル【泊】
7月14日 9:20旭川空港で上野、松尾、安達が到着し、全員集合しジャンボタクシーで出発
10:35層雲峡黒岳ロープウェイ11:20—11:55リフト下車—
14:20黒岳山頂15:00—15:30黒岳山荘テント【泊】
7月15日 3:00頃より雨風が強くなる。行動せず停滞、一時止むも夕方より雨風更に強し
7月16日 6:00雨が収まるが、強風が吹くとの予報 濡れた身体と装備で縦走は危険と判断し、下山とする 7:45黒岳山荘—-8:20黒岳—-9:38ゴンドラ駅—10:35層雲峡駅10:55—12:50旭川駅 得津氏と別れる バスで旭川空港14:00
レンタカーを借りる  14:40ひがしかぐら森林公園コテージ【泊】

記録

昨年に引き続き、今年も海の日を挟んで北海道を登山しました。
第一部(7/14~16)は、表大雪を代表する黒岳から旭岳まで2泊3日の縦走です。
私は13日(金)に会社を2時間ばかし早退し、神戸空港から新千歳、そしてJRで旭川駅に深夜に着き、そのままホテルにチェックインしました。先に着いている佐藤さんたちは、旭川駅近くの公園でテント泊です。

14日(土)朝、貸し切りタクシーでホテルに迎えに来ていただき、佐藤さんたちと合流。その後、旭川空港に着いたばかりの上野さんたちをピックアップし、8人揃って黒岳登山口の層雲峡ロープウェー駅に向かいました。
層雲峡まではタクシーで約1時間30分。途中セブンに立寄り、おにぎり買ったり、珈琲買ったり、多少の腹ごしらえをし、11時にロープウェー駅に着きました。
ここでテントや食料など共同装備を仕分けし、それぞれのザックに入替えました。
ロープウェーとリフトを乗り継ぎ、標高690mから標高1510m(7合目)まで一気に上昇。7合目で、縞リスのお出迎えに遭遇し、一同大はしゃぎしました。
餌付けされているのか、近寄っても怖がらず、黙々と木の実?を食べていました。
今日の天気は曇り。たまにポツリポツリと雨を感じましたが、昨年の羅臼岳登山の時のような酷暑と比べれば、むしろ快適な登りでした。
最初は急で丸く大きな露岩の登山道ですが、やがて傾斜が緩くなり、岩が無くなった登山道には残雪がありました。

残雪を過ぎるとキバナノコマノツメのお花畑が広がっていました。
ガスで周囲が見えない分、道端に咲いている高山植物を楽しみながら登りました。
登り始めて約2時間30分。前方から賑やかな人々の声がしてきたと思ったら、急に明るく開けた山頂に飛び出しました。

山頂からは、残雪豊かな表大雪の山々が視界いっぱいに広がり、ここで初めて北海道の山に来たのだなあと実感することが出来ました。
視界に有る山々を地図で確認しながら、明日縦走する旭岳方面を遠望します。
眼下には今日の幕営地である黒岳石室には20張以上のテントが見えていました。
石室に着くと、小屋番さんに天気情報が入っているか聞くと、今日の夜中3時くらいから雨が降り出し、明日にかけてかなり降るとのこと。

早速、テント設営し、しばらくはテントの中でまったりした後、夕食の準備に取り掛かる。雨がいつ降り出すかと思いながらも、堤さんの牛丼がめちゃ美味しくて、内心は、2~3杯お代わりしたい心境でした。
私と上野さんは隣の小さなテントに移動し、20時頃、就寝しました。
夜中1時2時くらいでしょうか?
正確には分かりませんが激しい雨音で一旦、目が覚めましたが、天気予報通りだと思いながら、気にも留めずにまた眠りました。
3時頃か。雨の勢いがさらに激しくなって来ました。
大粒の雨を伴った強風が上空で縦横無尽に吹き荒れ、テントを大きく揺らします。
佐藤さんはテントの外に出て、張り縄を補強しているようだった。
私たちのテントも強風の度に傾き、天井からもぽたぽたと落ちる滴でシェラフが濡れる。とうとう朝方にはテント四隅が浸水し、銀マットの下を雨水が伝って来たのが分かり、慌てて起きてタオルで雨水を拭った。
朝方ジャンボテントに移動し、佐藤さんに状況確認すると、「この状況で旭岳に縦走するのは危険。今日は停滞。明日は状況見てから判断する」ということになった。一日中、激しい雨は降り続き、まったく弱まる気配すら見せない。
そんな状況の中、ジャンボテントは浸水し、特に福井さんと松尾さんのシェラフ、そしてザックが水浸しになり、7~8㎝はあったでしょうか?一日中ずっとテント内の溜まった雨水をタオルで吸水する作業を繰り返していました。
テント内でもレインウェアを着用し、それでも体全体が濡れた状況では、いつ低体温症になるかも知れず、このままテント内でもう一泊する事が、不可能な状況になっていました。
まずは濡れた体、衣類やザックを乾かすことが先決との判断から、女性たちは石室に避難することになりました。結局、2日目は停滞。3日目も天候の回復が見込めず、縦走を断念。

3日目は、8時にはテントを撤収し、そのまま層雲峡ロープウェー駅に下山することになりました。

3日間に渡るテント生活は、雨に濡れ、寒くて、足や腰も伸ばす事が出来ず、かなりの苦痛を伴いましたが、食事は堤さんや福井さんのお蔭でとても充実したものでありました。
佐藤リーダーの適切な判断、荒天を想定した準備と、未然にリスクを防ぐ機敏な行動はさすがだなと思いました。無事に下山出来、貴重な経験をさせていただきました。皆様に感謝、感謝です。(記録 得津)

1 thought on “2018.7.14~16 表大雪山縦走ならず

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です