無雪期の登山で知っておきたいこと(品川区民ハイキング教室)

「2013年 ハイキング教室 資料」
蓬生(しながわ山の会”さんかくてん”) (2013.6)

1.登山・ハイキングを始める際に必要なこと

旅行をイメージして考えてみよう
(1)目標を実現するには計画的に準備、訓練が必要→「体力と技術」
(2)自宅から出発し、帰宅するまでの時間・日数をどう過ごすのか→「計画」
(3)目的地への移動手段は何か→「交通機関と行動予定」
(4)活動内容、現地の気候に合わせて持参品が異なる→「装備や服装」

2.知っておきたいこと

(1)高度差による気温・大気圧・酸素濃度・沸点などの変化

高度(m) 気温(℃) 気圧(hPa) 酸素濃度(%) 沸点(℃)
0 15.0 1013 100 100
500 11.7 956 94 98
1000 8.5 899 88 97
1500 5.2 847 83 96
2000 2.0 795 78 94
2500 -1.3 748 73 93
3000 -4.5 701 68 92

(2)風速が1m増す毎に体感温度は1℃低下する。高度100m上昇で気温は0.6℃低下。
都心で30℃のとき、3000mでは12℃

(3)動物・植物、地学を知ると楽しさも増える

(4)万一の場合を考えておく。過去の遭難、事故事例から学ぶ(場所や時期、事故種類)
エスケープルート、事故時の対応

(5)人任せは危険 自身で下調べしよう
リーダーも人間だから、万能ではない。判断ミスや弱点がある。
自覚的・自主的な登山者となろう→役割分担する

3.行動食とは…

火を通さずに直ぐに食べられるもの
夏期は電解質の補給も。水道水の持参(飲用のほか、傷口の洗浄)

4.装備と服装

無雪期の基本的な装備(持ち物) と服装は一覧表に
◎は必携、○は必要に応じて、あると便利なもの

登山用品
持ち物 登山用品の説明/できるだけ軽量化する
登山靴 一番重要な登山用品。足首まで覆われるハイカットのもの。
自然歩道を歩く程度の簡単な登山ならスニーカーも可
ザック 荷物の少ない日帰りの数時間の登山なら普段使いのザックも可。容量は用途(日帰り30?、小屋泊45 ?) に応じて
ザックカバー ザックとセットで用意したい。
ストック 歩行のバランスを保ち、足腰の負担を軽減。膝や足の筋力に不安がある人におすすめ。山域により自粛願うところも
水筒・テルモス なければペットボトルで代用。
ヘッドランプ なければ小型の懐中電灯で。予備電池
雨具 必須。上下に分かれた蒸れにくい素材のもの
ウエストバッグ 財布、携帯電話など直ぐに使うもの
タオル・バンダナ 日本手拭は包帯代わりにもなる
コンパス 時計・高度計
地形図・登山用地図 あらかじめ磁北線を引いておこう
山行計画書 山域・山名、入山・下山口、コース、装備、メンバー等
健康保険証 行動食 非常食 遭難対策カード
非常用セット メタ、ろうそく、マッチ、ライター、レスキューシート
金属製のコップ メタを使用してお湯を作る
ロールペーパー 携帯ティッシュより量が多い
救急セット 三角巾、バンドエイド、毛抜きなど
筆記具 コースタイムの記録に
ツェルト ビバーグに備える。休憩時の風除けにも使用
折り畳み傘 風がないときや街中で
服装
アンダーウェア ポリエステルなどの化繊のもの
ズボン ウールや化繊のズボン、膝が自由になる伸縮性あるもの
襟付きのシャツ ウールや化繊のもの
防寒着 セーター、フリース、ダウン
靴下 替え用も
帽子・手袋 日よけや頭の保護。寒い季節には防寒用に
スパッツ 小石や雨が靴の中に浸入するのを防ぐ
着替え 小屋泊のとき。帰り用に。汚れていると嫌われる

 

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