2018.9.22 尾瀬・笠ケ岳山行記録

2018.9.22 尾瀬・笠ケ岳山行記録


●山行日 2018年9月22日(土)
●参加者 L関山、SL堤、上原、今岡、渡辺綺、川田
●アクセス 往路)新宿駅9/21 22:20発—<夜行バス>—9/22着鳩待峠5:30着  復路) 鳩待峠14:50発—<バス>—新宿19:30着
●コース 鳩待峠[1591m] 6:30スタート・・・原見岩・・・オヤマ沢源頭・・・オヤマ沢田代・・・笠ケ岳・至仏山分岐[2039m]8:20・・・悪沢岳・・・Xここで撤退・・・笠ケ岳[2058m]

【記録】

私たち6名が挑戦した笠ケ岳は、尾瀬の山域の最西端にそびえる標高2058mの山です。燧ケ岳と至仏山の二つの盟主に隠れて登山者こそ少ないが、神秘的な池塘やお花畑に咲き乱れる豊富な高山植物、そして山頂からの眺望は群馬県下一との定評があります。今回は鳩待峠からこの笠ケ岳に登り、静かな片藤沼へ足を伸ばす往復のコースを歩くことにしました。
鳩待峠休憩所で朝食(現地料理屋の舞茸ご飯のおにぎりと鶏のから揚げ、ゆで卵、漬物)をしっかり摂り、服装調整をし、トイレを済ませ出発(6:10)です。

先導役の堤さんがオーバーペースにならないように、皆を気遣ってゆっくりゆっくりと快適に歩きます。登山道は途中、ところどころ荒れていたり、雨水が流れてⅤ字に深く掘れていたり、大きな石や木の根が露出したりしていましたが、秋を探しながらゆっくりと歩行を続けました。途中、ナナカマド、ツタウルシなどの色づき始めた紅葉を写真に収めたり、きのこを見ながらゆっくりと休憩を取らずに1時間も歩いてしまいました。左側が少し開けたところで初めての休憩をとり、雲の切れ目からは赤城山が見えました。

この先は、木の階段を登ったり、斜めに傾いた滑り易い木道を歩いて、原見岩(トカゲ岩)やオヤマ沢源頭(水場ですが飲めません)を通過して行きます。原見岩に登ると尾瀬ヶ原が良く見えるようですが、雲が立ち込めていて全く眺望が効きません。岩質は蛇紋岩のようです。周辺は開けていてお花畑になっていますがウメバチソウなど2、3種の花しか目にすることができませんでした。原見岩からオヤマ沢源頭に向かう山道では、真っ赤に紅葉したオオカメノキや立派なマツボックリをつけたオオシラビソを見ることができました。この源頭の上にはオヤマ沢田代の湿原が広がり、一面が草紅葉に染まって幻想的でメルヘンチックな光景を目にして感激しました。小さな池塘が見え隠れする中を平らな木道が笠ケ岳・至仏山分岐点に続いています。この分岐点から右に行くと展望台、小至仏山を経由して至仏山へ、左に行くと悪沢岳を経由して笠ケ岳方面に行きます。この分岐点の到着時刻は8:20で予定通りで、スタートから2時間の経過です。小雨が降っていたので展望台には寄らずに笠ケ岳に向かうことにしました。笠ケ岳に向かう登山道は一変してところどころぬかるんでいて、うっかりすると靴が半分程泥に埋まってしまいます。悪沢岳は標識はあるものの、頂という感じではなく笹と針葉樹に覆われた丘を歩いているようです。しばらく進むと岩場になりました。高さ3m程の蛇紋岩の岩場をロープを使って下ります。すると、次第に風雨が強くなってきました。泥んこの水溜りにも雨水が増えて、眺望が全く効きません。地形図を見るとこの先笠ケ岳頂上までアップダウンが続き距離も長く、帰りのことを考慮するとこれ以上先に進むことは疲労が増して危険と判断し撤退することにしました。分岐点に戻る登山道の泥んこの水溜りは水の量を増していて、歩行に苦労しました。そして、岩場を登り分岐点に戻り着いた時には風雨は弱まり、皆の顔には笑顔が浮かんでいました。ここからは来た道を戻ります。

12:20頃になると青空がのぞくようになり、青空と紅葉のコントラストがとても素敵な風景となりました。そして、上りでは気づかなかった多種のきのこが活き活きと乱舞する、今日のおまけの光景を目にすることができました。そして、堤さんと川田さんは安全と思われる茸を何種かゲットしました。12:45全員無事に鳩待峠に下山しました。
バスが出発する14:50迄の時間を広場のテーブル席でのんびりと過ごし、着替えや靴の泥落としをして、下山の無事に感謝し缶ビールで乾杯しました。

【感想】

〇堤さん/ 前日に、「いよいよ明日になりました。防寒、雨対策怠りなく。」との雨でもGOのメール。ですから出発時、私たちはとても気合が入っていました。しかし、思いがけない雨足の強さ。水分をたっぷり含んだ木道、ぬかるみに頑張ったけれどコースタイムの5割増。「撤退する」とのリーダーの判断。逃げ足の速いのも私たちの得意技です。登山道脇にいっぱい生えていたボリボリ(ナラ茸)は、味噌汁に入れて美味しくいただきました。
来年の今頃、又行きたいです。茸を入れる籠を持って、是非キノコ汁山行をやりましょう。
〇上原さん/ 天候の読みは難しいです。山行前の実行判断も、又山行途中の中断判断も・・・。
でも山は危険が伴うため、行ってれば良かったの後悔はあっても、あの時止せば良かったの後悔は決してしたくないですものね。止めるも勇気。早めの下山で、皆さんとゆっくり昼食できて良かったです。次に感想句を・・・
・紅葉の 隙間に覗く 青き空
・雨降りし 草もみじの原 ひとり占め
・切り株に 家族のごとく きのこ生える
・ナナカマド 近づくほどに 赤き実よ
・霧晴れて 車窓を羨む 復路かな
〇渡辺綺さん/ 尾瀬の至仏・燧ケ岳は何度も行って馴染みの山ですが、笠ケ岳は初めての山行なので楽しみでした。今までは地図を開いても西の末端に位置する笠ケ岳は目に入りませんでした。それ故に静かな尾瀬笠ケ岳は魅力ですね! 今回は悪天候で登頂できませんでしたが、また行きたいです。
〇今岡さん/ 天気にはそっぽを向かれてしまいましたが、大自然は心を癒してくれました。マップの片隅にひっそりと位置する笠ケ岳は、尾瀬の広さを再認識させてくれました。
〇感想句・聡雪/ ・木道の 続く池塘は 草紅葉
・茸狩の 季となり尾瀬は 香りたつ
・舞茸の むすび二つや 尾瀬登山
・倒れ木の 苔生すなかに 茸生え
・尾瀬道の 続く限りの ナナカマド

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